ALONE
…?




俺はシュウジと顔を見合わせる。



そしてその若い男にもう一度視線を戻した。



思考をフルに働かせる。



【このタイミングでヨシアキが俺達を呼び出した訳。】



【話してもいない昨日の俺達の行いをヨシアキが知っていた事実。】



【死人と紹介された若い男。】










この少ないヒントから導き出された人物が




一人俺の頭に




浮かんだ。




俺はその人物の名前を




口にする。











『斎藤…洋介?』




シュウジは俺の言葉にキョトンとした。




『知っとるんか?』




ヨシアキは小さく笑った。



『シュウジ。どうやら今回はジンの方がお前よりキレてるみたいだよ。』




シュウジは不機嫌な顔を露にする。




『あ?なんでやねん。俺はそんな男知らんで。つーか死人ってどうゆうこっちゃ?』



俺は口を挟んだ。



『俺だってそいつが何者かは知らねぇよ。』



それを聞くとヨシアキは更に顔をしかめる。



『じゃぁお前なんで…』



『見たんだよ。昨日。』



『どこで?』



『テレビで。』



『…?』



『そいつ多分…


昨日の報道が正しいなら







強盗殺人犯に殺されたはずの男だ。』
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