ALONE
一つ呼吸を置き





俺達は同時にスタートを切って走り出す。





距離が2mくらいに縮まったところで






シュウジが跳ぶ。






いや…








飛んだ。






ケタ外れの跳躍力。






見る者を圧倒する。







昨日SPと対峙した時にギャラリーとして目撃した奴の自慢の『足』を身をもって知る。







しかし…






この驚異的滞空時間は必ず欠点となるはずだ。





第1撃をかわせば勝機はある。





恐らくこの高さからの着地を経て




ガードの態勢を作るまでには1秒弱を要する。





そこを突けば…







いける。






シュウジは上空からカカトを垂直に振り下ろしてきた。






…大丈夫。





かわせる!





俺はシュウジをギリギリまで引き寄せ








奴の渾身のカカト落としを







かわした。







シュウジが切り裂いた風を耳に感じた。






かすっただけの右腕の衣服が裂ける。





尋常じゃないスピードと破壊力。






まともにくらったら間違いなく立ってはいられなかっただろう。





シュウジはマジだ。







俺に当たることなく振り下ろされたカカトが地面に着くと





その衝撃で爆音がした。






俺はかわした体の勢いそのまま反転し






握りしめた拳をシュウジの脇腹に…








叩き込む。
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