ALONE
体は熱く




頭はクールに。




自分の残り少ない理性に語りかける。





俺はこの短時間で自分の勝算を探っていた。




実力的に差はあっても





考えてみれば難しいことはない。





シュウジの武器は言うまでもなく『足』だ。





即ち間合いをとることは危険ということ。





接近戦へ持ち込む必要がある。





俺は構えながらじりじりとシュウジとの間合いを詰める。





シュウジは俺の出方を伺う。




俺はシュウジの間合いに入った瞬間







走り出した。







足を使わせる間もなく一瞬で距離を詰める。






シュウジが『足』なら俺は『拳』。





シュウジの顔めがけて突き出した俺の右の拳は空を切った。






もちろんわかってたさ。






距離を離さず俺は次から次へと拳を繰り出す。





軽やかにステップを踏むようにかわすシュウジ。





徐々に俺の体力は蝕まれていく。





ヤケクソ?





違うね。





俺はある考えのもとに





虎視眈々と…





シュウジの『足』を封じる機を伺っていた。
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