ロストマーブルズ

 しつこくキノに攻撃を仕掛けていたリルだったが、それも駅についてからはピタリと止んだ。

 一人だけホームの乗り場が違うことに気がつき、そこで敗北してしまった。

 それでも別れ際に「今度遊びに行くから」と捨て台詞を吐いていた。

 やっとリルと離れられ、キノはほっとするも、唯一の弱みを責めるやり方は、誰かがそうするように仕向けたと思わざるを得なかった。

「それにしても、リルって変わってるな。無愛想で、同じこと何度も繰り返すなんて、あれは病的な嫌がらせだな。キノも約束の日だけ決めて、その間に家の中片付ければいいじゃないか。友達になりたいんだろ」

 トニーがアドバイスする。

「だから、リルが家に来るのが困るの。私にも事情ってものがあるの」

「ふーん、なんかケチだな」

「ケチで結構です」

 キノは首をプイッとそむけて、怒ってしまった。

 トニーは慌ててジョーイに助けを求めた。
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