秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
常務のあのカフスは、娘さんからの贈り物。
すごく大切にしていたはずだ。
「高畑さん、少し席を外します」
小声で伊吹さんにそう伝えると、彼はうなずきながらも不思議そうな顔をした。
私は常務と聡さんの会話が始まったのを見届け、常務のカフリンクスを探すために静かに部屋を出た。
戻ってきたときはあったということは、まずは玄関から。
受付嬢に尋ねても見た覚えがないという。
見える場所にはない。
私はそれから飾られている観葉植物の周りや、常務が歩くルートの周りを探し始めた。
二基あるエレベーターはもちろん隅々まで調べ、廊下も膝をついて物が置いてあればそれを動かし確認をした。
気がつけば、伊吹さんに買ってもらったスーツがホコリで汚れてしまっている。
でも、どうしても見つけたい。