秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

伊吹さんならそろそろ口を挟み、うまい具合に終わらせる方向に持っていっている頃だ。
社内での商談でも何度も経験した局面だけど、今日は話が盛り上がっていて、口を挟めない。

どうしよう……。


焦れば焦るほど頭が真っ白になって、なにも考えられなくなってしまう。
するとそのとき……。


「あっ、すみません。こんなに楽しいお話の途中なのですが、これから頭の痛い会議がありまして。もしよろしければ、勉強のためにもまたお邪魔させていただければと」


聡さんが時間に気がつき、話を終わらせてくれた。


「それは、お引止めしてすみません。社長が回復なさったら、またお会いしたいとお伝えください」

「ありがとうございます。必ず」


最後にがっちり握手を交わした今回の面談は大成功だった。

でも……。
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