秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

通常、双方の社長が出ていくような仕事ではないのだけれど、顔つなぎの意味もある。

不動産部門はまだ苦手と言っている聡さんだけど、堂々としたもので、十分すぎるほど社長の代わりを果たしていた。


「広瀬、ここの根拠を」

「かしこまりました」


話に合わせて、ファイリングしてある資料から適切なものを差し出す。

このファイルは伊吹さんが作ったもので、あらかじめ聡さんも目を通してある。
聡さんが欲しい資料を出せているか、ドキドキした。


秘書は適切な時間に話を終わらせるのも大切な役目。
次の予定が入っているのだから、あまり伸びるとスケジュールが大幅に狂ってしまう。


あと五分。
腕時計をチラチラ確認しながら、話の行方を見守る。
< 171 / 370 >

この作品をシェア

pagetop