秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

そうこうしているうちに、あっという間に十一時超えていた。

社長は昼食を兼ねた社内会議があるので弁当が出る。
でも、伊吹さんはこの調子では昼食もままならない。

私は自分の昼休みを少し早めに取らせてもらい、フレッシュな野菜ジュースを手に入れてきた。

色は緑で飲みにくそうに見えるけど、ここのジュースは果物の味が効いていて飲みやすいと評判だ。


「広瀬、聡さんの方は順調か?」


社長を会議に送り出した伊吹さんが慌ただしく秘書室に帰ってきた。


「はい。先ほど電話での会談を終えられまして、少し休憩を取っていただきました」

「そうか。これは?」


彼はデスクに置いておいたジュースにすぐに気がつき、私に尋ねる。


「すぐにお出かけになるかと思いまして、少しでも栄養のあるものをと」

「すごい色だな」


伊吹さんは顔をしかめる。
野菜ジュースは苦手なのかも。
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