秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

「今は仕事上の付き合いだけ。昨日呼び出されて驚いたけど、好きな女がいるから、プライベートでは二度と会わないと言ってきた」


だからすぐに会社に帰ってきたの?
でも……。


「そんなの、電話で言えます」

「うん。その通りだ」


だったら、どうして? 
懐かしい恋人に声をかけられて、揺らいだんじゃないの?


「アイツ、男にフラれたから慰めろって……」

「フラ、れた?」


予想外の言葉が返ってきて思わず顔をあげると、彼は小さくうなずいた。


「ヤケ酒するから付き合えって。だから一応、指定された店には行った。でも、一杯だけ付き合ってすぐに帰った。それも断るべきだったと反省してる」


もう別れたとはいえ、一度は好きになった人が自暴自棄になっているのに、放っておけなかったんだろうか。
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