秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
でも……。
「梶さんが……今度抱いてって言ってました」
「アイツに会ったのか?」
私がうなずくと、彼は「はー」と溜息をついて天井を見上げた。
「ごめん。アイツが悠里をそんなふうに傷つけたなんて、少しも知らなかった。出ていかれても、仕方ないな……」
彼は顔をしかめて唇を噛みしめる。
「でも俺は、悠里のことが好きなんだ。こんなに俺の心をかき乱すのはお前だけだ」
彼は必死に訴えてくるけど、信じるのが怖い。
「伊吹さんが好きなのは、梶さんみたいに大人な女性なんでしょ? 私なんて、どこに魅力があるのかわからない」
それが本音だった。
あんなに色気のある女(ひと)と付き合っていた人が、私みたいな子供を相手にするなんて、おかしい。