秘書室室長がグイグイ迫ってきます!

だけど困ったことに、布団は一組しかない。
昨日彼は、どうやって眠ったのだろう。


食事の後片付けを簡単に済ませると、自分も眠ることにした。

布団がない私は、仕方なくダウンコートを引っ張り出してきて、それを掛布団の代わりにした。
ヒーターがついているから、なんとかなる。

目を閉じると、体力を消耗しているからなのか、すぐに眠ってしまった。

それからどれくらい経ったのだろう。
ベッドが揺れた気がして目を開けると……。


「高畑、さん……」

「お前はバカか。風邪引いてるくせに、俺のことなんて気遣うな」


彼は自分に掛かっていた布団と毛布を私にかぶせていた。


「でも、昨日も眠ってないんじゃ……。布団、一組しかないんです」


だからあんなにすぐに眠ってしまったのだと思う。
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