秘書室室長がグイグイ迫ってきます!
「やっぱり、好きになっていただく要素なんて見当たりません」
「男ってヤツは、一生懸命な女を守ってやりたくなるものだ」
そう言われても、突然すぎて、いや意外すぎて夢を見ているかのようだ。
「まったく」
「キャッ」
私が唖然としていると、彼は私の腕を引き、素早く腰に手を回して抱き寄せた。
「なにも考えずに、お前は俺に守られてろ」
そんなこと言ったって……。
「急、すぎて……」
だって今まで叱られた記憶しかないのだから。
素直な気持ちを口にすると、「お前があんなにボロボロになるから悪い」と彼は耳元で囁く。
「ボロボロ?」
「あぁ、全身ずぶ濡れにして、買えなかった大福のことを謝ってばかりで……」
買えなかったのは本当なのだから、私のミスだ。