【完】素直じゃないね。






やがてSHRが終わって休み時間になると、乃亜が目をキラキラさせながら、あたしの机の元へと駆けてきた。


「つかさちゃん、テストどうだった?」


「あんまり良くなかった……」


ガクッと肩を落としてみせる。


「え……っ」


乃亜の躊躇いがちなショック声。


ふふふ。乃亜ちゃんごめんね、引っかけちゃって。


「……でも、追試はない!」


顔を上げてニッと笑って見せると、乃亜が心から安堵したように、ほわーっと笑顔を浮かべた。


「良かったぁ……! 私も追試なかったよ!
ということは、行けるねっ」


「うん、行けるー! お祭りー!」


「お祭りだぁーっ」


乃亜とふたりバンザイをする。

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