【完】素直じゃないね。


そして、震える声で想いを吐き出す。


「本当は、もっと悠月に触れたいって思ってる。
悠月のそばにいたいって。
だから、行かないで」


口からひとつこぼれると、後を追うように次々と本音が口から飛び出す。


一呼吸置き、ぐっと唇を噛みしめる。


ごめん、嫌わないで。


こんなあたしでも──。


「他のだれかじゃなく、あたしのそばにいて……っ」


胸につっかえていた言葉を吐き出し、顔を上げた時。

不意にこちらに伸ばされた悠月の腕が視界に映ったかと思うと、ぐっと腕を掴まれ、強引に抱き寄せられた。

< 403 / 409 >

この作品をシェア

pagetop