続、まだ恋は始まらない
足早に出口に向かう姿を捉えて、慌てて立ち上がる。

俺に気付いていないのか、こちらを見ないで出口に向かっているが結構足速いな。

なんて悠長に構えてた俺は、その後度肝を抜かれるはめになった。

段々と近づいて、出口付近まで来たからそろそろ声を掛けようとしたら。

女が手元の時計を見て「あ!」っと声を上げて走り出した。

「え?」

突然の行動に驚き、間抜けな顔でつい口から出た言葉に更に動揺して暫く呆然と立ち尽くした。

「あ、待て!」

正気に戻って声を出すが、もう女の姿は小さくなっていた。
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