女の秘密 -序章-
ため息を一つ付き、シャワーを浴びる為にベッドから降りると、サイドテーブルに目が行った。
「メモ?」
取り上げると、昨日の礼と、部屋代として5万円を受け取って欲しいと書いてあった。
連絡先も名前も一切無い、用件だけを書き記したメモ。
ホストか何かと勘違いしているのかと思う対応に、腹が立った。
「まぁもう会うことも無いか」
そう言って、男はシャワールーム向かって歩き出そうとした時、足元に光る何かを見つけた。