結婚相手の条件



インターホンが鳴った
身体がビクッと反応したが
その場から動けない



「俺です」


その声に立ち上がり
急いで玄関を開けた
ドアを開けると
いつもスーツ姿の井内さんが
白いシャツに、部屋着なのか
スエットのハーフパンツ
いつもキッチリ決められている髪は
まだしっかり乾いていない


「大丈夫ですか?」


バタンと閉まる音に身体が反応する
大丈夫ですか、と再度聞こえた声は
すぐ耳元で
井内さんに抱きしめられていることに気がついた

それが、とてもあたたかくて
安心できて…落ち着く。



『…井内、さん…ごめんなさい』


「何言っているんですか、直ぐ連絡してください」

全く貴方という人は…と
怒っているんだけど
やっぱり、優しい…


私、井内さんのこと、
やっぱり好き、なんだろうか…


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