結婚相手の条件



急いで駆けつけてくれたのだろう
白いシャツにスエット地のハーフパンツ
まだ乾ききっていない髪


眼鏡は掛けているが
私の知っている井内さんとは程遠い
とても新鮮だが
今はそれどころではない



「やはり警察に連絡しましょう」


それがいい
何かあってからじゃ遅いんだ
けど…それでも…



『一度、秀人に連絡してみます』


水沢雅美という人の話と
秀人の話がかみ合わないのが
やはり腑に落ちないでいた

ずっと私には関係ないって思っていたが
ここまできたら、そうはいかない
それに…ちゃんと終わらせなきゃ


…前に進めない


井内さんの顔を見れば
険しい顔をしている
絶対反対、そういう顔だ



『終わらせるためです』



納得してくれたかわからない
けど井内さんは
わかった、と頷いてくれた


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