Amour éternel à vous
気がつけば繁華街まで来ていた。
これからどうするかなんて何にも考えていない。
小さく息を吐き出し、その場に立ち止まり周りを見渡す。
現在の時刻、夜の7時過ぎ。
お世辞にも治安がいいとは言えないこの地域。
この時間にもなると繁華街は不良たちのたまり場と化している。
どうしよう・・
ちょっと怖いかも・・
家に帰ろうとも思ったが、先ほどの両親の会話を思い出す。
私ってそんなに邪魔だったのかな・・・
じわりと視界がにじんでいく。
今日は帰りたくない・・
どこかで時間を潰そう・・
ぐっと袖口で涙を拭い歩き出そうとした、その時だった――。
「ねえ」