Amour éternel à vous
突然肩に手を置かれ、慌てて振り返る。
そして後ろに立っていた人物を見て、驚き目を見開く。
「あっ・・・緋焔の・・・」
「俺のこと知ってるんだ?」
「有名なので・・・」
目の前に立っていた人物は、この街で一番大きなチーム『緋焔』の幹部、木村悠真。
茶色の髪に、女性受けしそうな甘いルックス。
そして、緋焔幹部の中で一番女遊びが激しいという事でも有名な人。
学校が違うから実際に会うのは初めてだけど・・・
間近でみると凄いオーラだ・・・
「そっか。で、キミはここで何してるの?こんな時間に女の子が一人でこんな場所に来たら危ないよ?」
「えっと・・・」
どうしよう、何て答えればいいんだろう・・
ニコリと笑顔を浮かべながら尋ねる彼に、なんて答えればいいのか分からず視線を逸らす。
「家、どの辺?送ってってあげるから帰ろう。この時間になると危ない連中がウロウロしてるからさ」
「あ・・ま、待って・・・っ」
優しく私の腕を掴んで歩き出そうとした彼に慌てて声をかける。