専務に仕事をさせるには
大ママが言うあの人って誰だろう?
私と大ママは今日初めてあったんだし、接点など無いから共通の知り合いなど居ないはず…
まぁとにかくグレイスで働ける事になった訳だし良かった。
大ママには感謝だ。
私がグレイスで働く事は誰にも言わない事。
そしてグレイスのスタッフには大ママの遠い親戚の子で短期のヘルプと言う事にしてくれた。
源氏名は美美(ミミ)と大ママが付けてくれた。
私の勤務時間は8時から12時の4時間だが、絶対に無理をしないようにと大ママに何度も念を押された。
私はママ達と別れ次なる予定の場所に急いで向かった。
電車を乗継駅から走って待ち合わせ場所に行くと紺色のスーツを着た如何にも新入社員という人が待ったいた。
私は約束の時間より30分も遅れて到着したが彼は嫌な顔もせずに笑顔で迎えてくれた。
「ハァハァ… お待たせして…すみません…」
私は走って来たせいで息が上がりまともに喋れていない。
「走っていらっしゃらなくても… 大丈夫ですか?ちょっと待ってて下さい」
彼はそう言うと近くの自販機でお水を買って来てくれた。
どうぞと差し出してくれたお水を有難うございますと受け取り喉に流し込んだ。
「クー、生き返った!」
と言う私を彼はクスクスと笑って見ている。
「何かおかしいですか?」
「ええ、だってあなたみたいな綺麗な方が親父みたいなことを言うから」
親父みたいかな?
「すいません…失礼な事言って」
彼は慌てて謝罪してくれた。
「あ、いえ気にしてませんから。今日は年配の男性が案内して下さると聞いていたのですが?」
「すいません… えっと… 急な用が出来まして…」
電話をかけた時は年配の男性が案内すると言っていたのだが、私が遅れてきた事で怒って帰ったか、それとも冷やかしとでも思ったのだろう。
一応不動産会社には少し遅れるが必ず行くからと連絡を入れていたのだが
私達は互いに名刺を出し簡単に自己紹介をした。