専務に仕事をさせるには

エレベーターは全部で8基有り、2基はそれぞれペントハウス専用となっている。


エレベーターが8基って凄っ

一流ホテルや大きなオフィスビルなみじゃん


エレベーターに乗り込もうとした時、後方のエレベーターが到着し人が降りて来た。

乗っていたのは小太りの中年男性と品の良さそうな年配のご夫婦。

小太りの中年男性は不動産会社の人だろう、手にはファイルを持ち一緒に降りて来たご夫婦に少しお待ちくださいと断りを入れこちらに急ぎ近寄って私をチラッと見た。


「鈴石どこに行く!? それはペントハウス専用だぞ!?」


「小沢さん、こちらのお客様をご案内します」


「馬鹿やろ! どう見ても金を持ってる様には見えないだろ!? だから適当にあしらって帰せと言ったんだ!!」


あしらって!?

なんて失礼な奴!

本人は小声で言ってるんだろうが、しっかり聞こえてるつーの!

そりゃー私はセレブでも何でも無いですよ!

だけどね!? ものは言いようってものがあるでしょう!?

見学に来ている以上お客様なんだから、まずは挨拶をしろよ!


「だからお前はダメなんだ! 俺は電話を貰った時点で分かったんだよこれはセレブじゃないってな! どうせ冷やかしだろよ! セレブ気分が味わいたくて来ただけだろ?」


それの何が悪い!?

この億ション物件を買えなくても、いつか他の光永不動産の物件を買うかもしれないじゃん!?

次の仕事に繋げようと思えばそんな態度は取れないでしょ!

こいつ絶対出世出来ないタイプだ!


「小沢さん、お客様に失礼ですよ? 社長はどんなお客様でも変わりなく接しろと言ってるじゃないですか?」


「馬鹿か? あんなのは建前に決まってろだろ! 金持ちの客だけを相手にすれば良いんだよ!」


なんだこの男は!?

金持ちだけを相手にすれば良いだと??





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