専務に仕事をさせるには
こんな男が社員に居るなんて光永不動産の社長が可愛そう。
「ちょっと! 小太りのオジサン!」
「はぁ!? 誰の事を言ってるんだ!」
「あんたに決まってるでしょ!? 他に誰が居るのよ!? 小太りのオジサン!!」
「あんただと!? 年上の人にあんたとは失礼じゃないか!! 君は言葉使いも知らないのかね!? 人の体型を中傷するような事を言ったり、君は社会人として失格だな!?」
「じゃ、あなたは営業マンとしても失格ですね!?」
「何だと!?」
「だってそうですよね? 人を見かけで判断して、この人はお金を持ってそうだから客、お金を持って無さそうたから客じゃないって判断してさ!」
「それの何が悪い!? 営業は成績を出してこそなんだ! 金を持っていない客に時間をかけてる暇なんぞ無いんだよ!! あんたみたいなお気軽OLの冷やかしに付き合ってる暇なんぞ無い! さぁ帰れ!」
「帰れだと!?」
もう私の我慢も限界だ!
私は左手で馬鹿営業マンの胸ぐらを掴み右手拳を挙げると営業マンは驚き防ぐように顔の前に腕を出した。
だが、私の振り上げた腕を掴み、私の前に割入ったのは鈴石さん。
「小沢さん、僕もあなたは失格だと思います」
「なに!?」
「瀬戸様は自分の為にここを見に来られたのではなく、代理で見に来て下さったんです。 代理をお願いすると言う事は彼女の意見が大きいという事です。 もし、こちらの物件が気に入らなければ他の物件をご案内する事も出来たし、今回は縁がなくても次に繋げるチャンスは残ります。 でも今回のあなたの態度で会社はお客様を1人失った。 いえ、瀬戸様や依頼された方が今回の事をお知り合いの方に話されたら何十人、何百人ものお客様を失う事になります。 ひいては会社の存続に繋がるやも知れないのです」
「なっ生意気な事を言うな!! 契約もまだ取ったことのない奴が! 偉そうな事を言うなら契約を取ってみせろ! どうせ取れないと思うがな!?」