専務に仕事をさせるには

食事を済ませた後、徒歩で向かったのはグレイスの入っているビル。

なんだグレイスか?

その前にって言うからてっきり…

あぁ心配して損した。

でも良かった。もし、ホテルなんて連れて来られたら、どう切り抜けようか心配だったけど…

エレベーターに乗る前に副社長はスマホを確認した。

「予定変更。先にグレイスに行く」と言ってグレイスの入っている3階のボタンを押した。

今メールを確認したよね?それで予定変更?…

このビルのどこかで誰かに会うの?

店に入りると、最近は滅多に店に出ないと言っていた大ママが迎えてくれた。

「いらっしゃいませ」

「大ママ…今日はどうして?」

津寄与ママには副社長と同伴出勤すると伝えてあった。

「あなたが初めての同伴するって聞いたから心配になって待ってたのよ?今野さん、奥さん居るんですから私の可愛い姪に手を出さないで下さいね?」

「可愛い姪ね…心配だからと言ってわざわざ連絡して来なくても良いだろに…」

もしかしてさっきのメールって大ママ?

大ママは副社長に「楽しんで言ってくださいね?」と微笑んでその場を離れていった。

今日はミカちゃんが居ない為、私ひとり副社長の席に着いていた。

「やっぱり誰か着いてもらいましょうか?アルバイトの私だけじゃ面白くないですよね?」

「いや、少し飲んだら出るから良い」

「えー今日は沢山お金使ってくれるって言ったじゃないですか?私、期待してたのに…嘘つき!」

「ああそうだったな?」と副社長は表情を変えず言うと、近くに居たボーイに女の子を数人寄こしてくれと言った。

直ぐに女の子達が来ると副社長は好きな物を好きなだけ頼めと女の子達に言った。

それをいい事に女の子達は喜んでピンドンやフルーツ、遠慮無く頼んでいく。

その間も副社長は表情を少しも変えなかった。

「ねぇお姉さん達いくら何でもこれは…」

「構わん」

私がお姉さん達を止めようとしたが副社長はその私を止めた。

そりゃー副社長は会社から沢山の報酬を貰ってるだろうし、私も沢山お金使わせようとした。ても、こんなお金の使い方は…

ミカちゃんには聞いていた。

『今野さんはいつもお金を使ってくれるけど、ここでは絶対に楽しまないの』と…

「やっぱり…」

「金さえ使えば良いんだろ?」

「え?」





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