専務に仕事をさせるには
結婚して2年が過ぎた。
アルヴェルトと契約を結び【BACIO】とコラボした男性下着は順調に売上を伸ばしている。
だが、アルヴェルトと、契約出来たことにあぐらをかいている訳には行かない。
次なる手を打って置かなければ、この業界に残っていけない。
今までプレゼンという名ばかりの重役たちへのお披露目会を廃止し、部署を超えた誰もが商品案を提案出来るよう改革し、本当のプレゼンを行うようにした。
その為、努力すれば自分の希望する部署へも移動できるとあって、社員一人一人の意識の向上に繋がり、斬新なアイデアやデザインが出るようになった。
古いものを捨て、新しい物を取り入れる。
勿論、古いやり方を全て変えるのではない。
その一つに、お客様から送られてくるアンケートハガキのご意見は、商品開発のヒントに使わせて頂く。
そうやって新しい会社の未来の社員皆んなで切り開いていく。
それが俺の今の仕事だ。
そして俺の秘書に今は剛士が兼任で付いている。
そろそろ孫が見たいと言う親達に、急ぐ事はないが自然に任せてみようか、と、鈴々を第二秘書にして鈴々の仕事を少しセーブしている。
家も最初の予定とは違うが、実家の近くにマンションを買い二人で住んでいる。
今日は朝から体調が悪いそうにしていた鈴々に、必ず病院に行くように言って家を出たが、鈴々が病院に行ったか心配になる。
昼に電話をしたが繋がらなく、夕方、鈴々から
【本家に居ます】
と、メールが入っていた。