専務に仕事をさせるには
そして社長は
「瀬戸さん要の隣に座って」と言う。
え?
秘書がこの食事の席に着いて良いのだろうか?
私がどうしたものかと困っていると専務が声を掛けた。
「遠慮しなくても良い、会長や社長って言っても家族の食事会だ」と専務が言う。
家族の食事会でも私が居るのは可笑しいでしょう?
遠慮しなくても良いと言われても緊張する事には変わりなく、とても料理を味わえ無いだろう。
「しかし私は…」
なんとか断りこの場を離れたかったがそれは許される事はなかった。
「食事は4人分お願いしてあるの、食べないと勿体無いでしょ?」と社長が微笑んで言う。
「何ならワシの隣に来るかい?」
と、言う会長の言葉に専務が
「社員に手を出したらセクハラで訴えられるぞ!」と言う。
「プッ… そうよ? 社員に手を出したらダメよねぇ? あっ瀬戸さん? 今朝と髪型が違うわね?」と社長が笑いを堪えた様に言う。
え?…
まさか社長気づいてます?
私と専務の関係…
もしそうならまずいよね?…
なんて言おうか?…
とにかく隠し通そう。
「専務を探して走り回っていたら乱れたものですから…」
専務は知らない顔をして運ばれて来た料理に手を付ける。
「要! まだフラフラして居るのか? そろそろ落ち着いたらどうだ?」
「じぃーさんに言われたく有りませんね?」
「お父さん大丈夫よ? 瀬戸さんには要の教育係もお願いしてあるから、もう要も落ち着くと思うわ」
「教育係か? それは楽しみじゃ! でも要は大変じゃよ?」
えーえー、よく存じております。
本当にとても大変ですよ!
「まぁ、要を一人前の後継者に育ててくれ! 期待しておるよ」
「はい… 頑張ります…」