専務に仕事をさせるには
秘書室に戻りまだ会って居ない先輩達に挨拶をするべく秘書室のドアノブに手を掛ける。
すると中から話し声が聞こえて来た。
『ねぇ専務の秘書になった人って開発部の下着のモデルをしていた人でしょ?』
『そうそう! 秘書なんて必要ないってずっと言っていた専務が承諾したんだって』
『佐世保常務が居なくなって木ノ下さんが余ってるんだから別に他の人を秘書課に移動させなくても良いのにね?』
『下着モデルしてたからスタイルの良さを武器にしたんじゃないの? 木ノ下さんみたいにさ?』
『えーやっだー! 色仕掛けってこと? でも専務は独身だからまだ良いじゃない? 木ノ下さんは惨めよね?』
『佐世保常務の後ろ盾がなくなったらあの人ここにいる意味無いじゃない?』
『常務と不倫してたのは皆知ってるんだしね? 私なら居辛いから辞めるなー』
『私も!』
なにこの人達!?
一緒に働いていた仲間じゃなかったの!?
どうしてそんな言い方するの!?
腹立つ! マジムカツク!!
私が右手拳を作った時、私の肩に誰かが手を置いた。
振り返ると、木ノ下さんだった。
木ノ下さんは口に人差し指を当てシーとする。
そして給湯室を指差す。
「瀬戸さん、あなたもう少し賢く回らないと損するわよ?」
「え?」
「昨日のプレゼンといい、今だって、なんの関わりもない私の為に乗り込もうとしていたでしょ?」
「だって! 一緒に働いていたのに影であんな言い方するなんて卑怯です!」
「あのね? ここは他の課とは違うの! 同じ秘書課に居てもお互いライバルなの」
ライバル? ライバルだったら開発部だってお互い良い物を作ろうと互をライバル視している。
それとは違うっていうの?
「自分のボスが優位に立つように画策しようといつも様子を見て狙ってるの」
「それは秘書として自分のボスの為に?」
「違う。 自分のより高いステータスを得る為」
「ステータス?」
「そう」