専務に仕事をさせるには
さてと、お金の心配はなくなったし、久し振りに彼奴に連絡するか!?
「もしもし、渉? 久しぶり! ちょっと頼みたい事があるの今晩会える?」
私は探偵社に勤める、学生時代の悪友の渉に連絡を取った。
「へぇーここ会員制のクラブじゃん? 一見さんお断りだろ? 入れるの?」
私達が今、居るのは高級クラブが立ち並ぶ街、銀座。
こういう所は会員の同伴が無いと入る事は出来ない。
だから専務にお願いしてお店には連絡を入れて貰っている。
「大丈夫、お店のママには連絡済。それより頼んだもの持って来てくれた?」
「持って来たよ! はい!」
私は、有難うと渉が差し出した物を受け取り襟に付ける。
「じゃ、車で待ってて」
渉は付いて行こうかと言うが大丈夫と言いひとりで向う。
店舗には専用エレベーターが備えられていて7階まで直行出来た。
そして案内されたVIP席には他のお客様とすれ違う事無く入りことが出来た。
これなら、大事な商談や打ち合わせも出来るだろう。
大物政治家なんかも常連に居るのでは?
暫くすると和服姿の綺麗な女性が現れた。
「いらっしゃいませ。 ママの恭子です。 久隆さんの秘書とか?」
恭子ママは名刺を渡してくれる。
「はい。 久隆の秘書をしております。 瀬戸と申します」
私も帰り際に出来上がって来たばかりの新しい名刺を差し出す。
するとママはそれを両手で受け取り
「瀬戸リンリンさん?」
チッ! 専務だな!?
「いえ、スズと申します」
「で、その秘書さんがなんの御用かしら?」
「失礼を承知で、単刀直入にお伺いします。 久隆とは男女の仲でしょうか?」
「あなた失礼じゃない!?」
「はい! ですから初めに失礼を承知でと申し上げました。 お聞かせ願いますか?」
「ええ、一度だけ寝たわ」
「そうですか? では、それを忘れて頂けますか?」
「あら? 口止め料でも頂けるのかしら?」
恭子ママは冷たく言い放つ。