専務に仕事をさせるには

「すいません! 失礼な事を言って本当にすいません!」


私はソファーから立ち上がりなんども頭を下げた。


「良いのよ楽しかったしから気にしないで、それより良いこと教えてあげる」


ママは楽しそうに色々話してくれた。


「ねぇ? 久隆ちゃんの会社を辞めてうちで働かない? 貴方だったらスタイルは良いし綺麗だし、なんと言っても度胸があるわ! この銀座でも十分やっていけるわよ?」


「有難うごさいます。 でも、ホステスでお酒を飲ませるより、お客で飲んでる方が好きなので!」


私は、席を立ちママに店の外まで送って貰う。


「あら残念だわ」


「あっ請求書は秘書課の鶴見宛に送って下さい!」


「烏龍茶の1杯くらい私がご馳走するわ! その代わり今度は久隆ちゃんと飲みに来てね?」


「はい、是非伺います」


私はママと別れ渉の待つ車に戻って来た。


「で、これどうする?」


「消去!」


「了解! で、次は? どこの店にする?」


「んー、銀座はもう良いわ! 恭子ママが他の店に話を通してくれるって言ってたから、それから考える。 歌舞伎町のピンクパンティーって店へ行って!」


「もしかして、ニューハーフの店!?」


「そう見たいね?」


「おいおい、お前のところの専務って両刀?」


「さぁ?…」


恭子ママが私に教えてくれた事。

それは、専務は皆んなが思ってるほど遊び人では無いという事。

そして、多分銀座には彼と寝た人はひとりも居ないと思うと言っていた。

彼が誰でも寝るような人だったら、少なからず噂は入って来る。 と…

あれだけのイケメンなら、関係を持ったホステスの間で取った取られたと揉めるだろう、まして大手企業の御曹司ならば尚更だ。 と…

でも、彼の噂はいい噂しか入って来ない。 と…

恭子ママは他の店のママにもそれとなく聞いて連絡してくれると言っていた。

でも、それなら何故遊び人のふりをするの?

私が女性の後始末をすると言った時、男女の関係を持ったホステスは居ないとはっきり言えば良いじゃない?

恭子ママに寝た事にしてくれって頼んだりしてどう言うつもりなの?





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