専務に仕事をさせるには
渉に連絡を入れたら1時間ほどで来てくれた。
「どーも?」
「あっ渉、遅い! すぐ来いって言ったじゃ!」
「お前ね? 急な呼び出しで1時間で来たら早い方でしょ? 昨夜だって付き合ったのに」
と言って渉は今度は専務達に「探偵やってます。渉です」と挨拶する。
「ちょっと、なにその挨拶の仕方!? 社会人ならもっとマシな挨拶の仕方は無いの!? 名刺わ!?」
「名刺は持たない、これが俺のスタンス! で、両刀のお前の彼氏って誰?」
「両刀じゃないし、彼氏じゃないから!」
余計なことを言うな!! 馬鹿!
私は渉の頭をど突いた。
「痛っ!」と頭を擦る渉。
私達のやり取りに唖然としてみていた専務達。
「おい!友達が男って聞いてないぞ!? それに昨夜も一緒だったってどういう事だ!?」
「ああ、あんたが両刀の人? 昨夜、鈴々が俺に泣きついて来てさ、慰めてやったんだよね?」
「嘘つくな! 昨夜はここで飲んで潰れたんだ! お前が慰めれるわけ無いだろ!?」
「鈴々にテクニシャンの俺に会いたいって今晩付き合って欲しいって連絡もらってさ! 忙しい中駆け付けたんだよね? その後恭子ママさんって人のお店に行って、それからこの店の前で別れたんだよねー。 鈴々が酔いつぶれたのはその後」
渉は専務にニヤッと笑う。
「なに!?…」
「違う、違う! 渉、誤解を招く言い方しないでよ!」
「なに?会いたいって電話して来たじゃん!」
「そうだけど、違う! もう!!」
私は皆んなに誤解の無いように話をし、こんなんですけど仕事の方は心配ないですからと説明する。