専務に仕事をさせるには
社を出ると恭子ママのお店へ向かった。
昨夜、恭子ママから電話があり
『やっぱり久隆ちゃんと寝た子は居ないみたいよ?』
と教えてくれた。
多分。専務は副社長の悪事を暴く為に室長に呼び戻されたのだろうけど…
でもなぜ遊び人を装っていたの?
どうして今まで何もしなかったの?
それにこの手帳は何?
私はもう少し恭子ママの話を聞きたかった。
「いらっしゃい」
「恭子ママ、色々有り難うございました。あのもう少しお話を聞きたくて…」
私は恭子ママに手帳を見せた。
「あら、これ高級クラブのホステスばかりね?」
「そうなんですよ? 専務の立場なら高級クラブへ行くのは分かるんですけど… こんなに沢山のお店に通って居てホステスのスリーサイズまで書いているのが腑に落ちなくて…」
久隆ちゃんに直接聞いてみたら? と、恭子ママに言われた。
でも、専務は本当の事は話さないような気がする。
「明日、銀座のママ達が集まるんだけど、瀬戸ちゃん良かったら来てみない? ひょっとしたら何か聞けるかもしれないわよ?」
「良いんですか?」
銀ママ会という銀座のママ達で作る組合があって、毎月交流や情報交換の為に集まっていると言う。
恭子ママは私を皆んなに紹介してくれると言ってくれた。
そして翌日、駅前のシティーホテルへ私は向った。
ホテルのレストランでランチを兼ねて会合が行われるらしい。
約束は12時だったが30分前にはホテルに着いてしまった。
ちょっと早すぎたかな…
ロビーで恭子ママと待ち合わせをしているのだが少し早すぎた為ロビーのラウンジで待っていることにした。
待っている間にスマホでマンションの物件を探す。
専務、私に任せるって言ったけど本当に良いのかな?
まぁ忙しいって言うんだから秘書の私が動くしか無いけど、とにかくいくつかの物件をピックアップして専務に選んでもらおう。
主寝室、書斎もいるでしょ?
それから家族が増えた時の事を考えてって事は子供部屋も欲しいって事でしょう?
子供か…
専務の子供ってどんな子だろ…
寂しがりや? 甘えん坊?
きっと優しい子だよね?
んー4LDK、5LDKぐらいだよね?