白球に想いを
そう考えていないと、自分を守れないような気がしたんだ。
兄さんが…兄が帰ってくる前に部屋に行こう。
話したくない。というわけでもないけれど、ながらく話していないと、気まづくて仕方ないのだ。
リビングの電気を消して、階段をのぼる。
ここにも、兄と私との愛情の差を感じさせるものがたくさんある。
階段をのぼる壁に、兄のものがたくさん飾られている。私なんて絵画コンクールで優勝したのに、その絵も、賞状すらかざられていない。
だから、ここは見ないようにいつも電気を消しながら階段をのぼるんだ。
見なくていいもの。知らなくていい現実。その方が生きやすいのなら、そのままでいいと思うのだ。
お風呂は、いつも通り朝にするとして、勉強はどうしようか。
もうなんだか、ネガティブ思考が働きまくっていてどうにもなりそうにないから、今日はもう寝てしまおう。
< 19 / 65 >

この作品をシェア

pagetop