白球に想いを
「花ちゃんはさ、難しく考えなくていいと思うよ」
荷物を持ち上げた時、結衣ちゃんがふとそんな事を言った。
「どうしたの?急に」
「んー、なんだろうね。
花ちゃんは、なんだかんだ1人でどうにかしようとしちゃうところがあるからさ、ちょっと心配になったんだ」
フニャって結衣ちゃんが笑う。
私はイマイチ理解ができない。
頼れる人がいれば頼っている。いないから誰にも頼らず1人で何とかする。ただそれだけの話ではないのだろうか。
「え……?よくわからないんだけど」
「見目のこと、信じてあげてね」
背中をトンっと押された。
振り返ると、結衣ちゃんがなんだか懐かしい笑顔を見せた。いつの日かで見たことのあるような、飾らない笑顔。
「……ありがとう、行ってくるね」
私には、理解出来ないことばかりの話だけど、翔汰とのこと、心配してくれてることくらいわかる。
「行ってらっしゃい!」
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