からっぽ。
「そうかも知れません………。でも……、異性としては見れなくて………」

「どうして?」

「分かりませんケド………。
付き合え無い事、伝えてあるんですケドね………」

「じゃあ、ちゃんと分かって貰わなくちゃね……」

「……はい…」





香子と坂下の間には、何もなかった……


でも、その事を、私が知っていると、香子が知ったら……


私は、黙っていようと決めた。



「ねぇ、坂下。
人間は便利だね………。どんなに辛い事があっても、お腹はすくしトイレにも行く。お風呂にも入るし仕事もするんだから……」


ドコかで聞いた事がある様な台詞を、私は言っていた。



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