呼吸(いき)するように愛してる
……たとえそうだとしても、いつかは匠くんも結婚する。もしかしたらそれは、来年かもしれないし、来月かもしれないし、来週かもしれない……

その時私は、どうする?どうなってしまう?……何にしても、今のままではいられない。

私の気持ちのケジメは、自分のタイミングで迎えた方がいい……

いろいろ考えて、揺れながら、自分の気持ちを固めていった。

お祝いのお料理は何を作ろうか、ともママに相談した。

ハンバーグにオムライス、生姜焼き、豚汁……私が知っている好きな食べ物は、匠くんが中学生だった時の物で。

基本的に好き嫌いがなく、きちんと残さず食べていた匠くん。

大人になって、味覚が変わったり、好きな食べ物が変わったりしたかな?と、心配になって、ともママに連絡した。

『子どもの頃から好きな物は、今でも好きだよ~!大学生の時、久々に帰ってきてリクエストされたのは、ハンバーグやオムライスだったから!』

そっか~……じゃあ、メインはハンバーグにしよう。「帰りの時間は、たぶんいつも通り」て匠くんが、少し眉尻を下げなから言っていたから、煮込みハンバーグにしよう!

あとは、ポテトサラダも好きだったよね?野菜たっぷりのコンソメスープとか……あっ!ケーキはどうしよう?焼く時間、あるかな……?

こんな風に、お料理の方は迷いながらも楽しく決めていった。



*****



GWが終わって、約一週間。

須賀さんからは一度メールが届いたが、見る事もなく、消去させてもらった。

須賀さんとの事は、頭の隅っこに追いやったつもりだった。けど、知花さんから須賀さんの名前が出た時に、ビクッ!と妙な反応を示してしまった。

目敏い知花さんに問い詰められ、二人で飲みに行った時の事を、洗いざらい喋らされてしまった。

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