呼吸(いき)するように愛してる
四つ葉銀行の本店と、俺の通った東高は結構近い。車を止めた駐車場側にある公園の出入口。その反対側にある出入口は、東高の通学路に面している。
公園内を反対側までブラブラと歩き、通学路が見える位置に、ポツンと置かれたベンチに腰かけた。
ブラックコーヒーのキャップを開けて、コーヒーを飲む。冷たく苦いコーヒーが喉を通っていくと、重い瞼がわずかに持ち上がったようだ。
ゆっくりとコーヒーを飲みながら公園を見渡し、懐かしいな…なんて思う。高校生の頃は、なんとなく友達と寄ってみたり、帰り道を引き留められて、この公園で告白された事だってあった。
ついこの前…て気もするし、ずいぶんと時間が経ってしまったようにも感じる。
午後の緩~い空気に、いつの間にかボ~ッとしていたようだ。
「美羽っ!」
俺の意識に、突然入り込んできたその単語にハッとして、声のした方を見た。
十メートルは離れた通学路で、二~三人の高校生が立ち止まっていた。
一人の女の子に、視線を奪われた。彼女の周りだけ、空気や光が違って見えた。
四月の爽やかな風を受け、白いスカーフと肩までの髪が軽やかに揺れていた。笑顔がとても眩しかった。
まるで、背中に白い羽があり、そのままフワリと浮いてしまいそうだ……
「美羽……」
その日、偶然に見かけた美羽は、俺に鮮烈な印象を与えた。
声をかけたらしい友達がすぐに追いつき、美羽はすぐに行ってしまった。
美羽が立ち止まっていた時間は、ほんの数分…イヤ、数十秒だったかもしれない。
でも美羽を見つめていたあの時間は、まるで時が止まってしまったようだった……
美羽が立ち去っても、俺はしばらく動けなかった。美羽を見た映像が、何度も頭の中で再生されるように、繰り返しその姿を思い出していた。
公園内を反対側までブラブラと歩き、通学路が見える位置に、ポツンと置かれたベンチに腰かけた。
ブラックコーヒーのキャップを開けて、コーヒーを飲む。冷たく苦いコーヒーが喉を通っていくと、重い瞼がわずかに持ち上がったようだ。
ゆっくりとコーヒーを飲みながら公園を見渡し、懐かしいな…なんて思う。高校生の頃は、なんとなく友達と寄ってみたり、帰り道を引き留められて、この公園で告白された事だってあった。
ついこの前…て気もするし、ずいぶんと時間が経ってしまったようにも感じる。
午後の緩~い空気に、いつの間にかボ~ッとしていたようだ。
「美羽っ!」
俺の意識に、突然入り込んできたその単語にハッとして、声のした方を見た。
十メートルは離れた通学路で、二~三人の高校生が立ち止まっていた。
一人の女の子に、視線を奪われた。彼女の周りだけ、空気や光が違って見えた。
四月の爽やかな風を受け、白いスカーフと肩までの髪が軽やかに揺れていた。笑顔がとても眩しかった。
まるで、背中に白い羽があり、そのままフワリと浮いてしまいそうだ……
「美羽……」
その日、偶然に見かけた美羽は、俺に鮮烈な印象を与えた。
声をかけたらしい友達がすぐに追いつき、美羽はすぐに行ってしまった。
美羽が立ち止まっていた時間は、ほんの数分…イヤ、数十秒だったかもしれない。
でも美羽を見つめていたあの時間は、まるで時が止まってしまったようだった……
美羽が立ち去っても、俺はしばらく動けなかった。美羽を見た映像が、何度も頭の中で再生されるように、繰り返しその姿を思い出していた。