呼吸(いき)するように愛してる
通っていた医院で医師(せんせい)に「もう、いつ生まれてもいいですよ!」と言われてすぐだったそうだ。

私も、早く匠くんに会いたかったんだと思う。

私とお母さんが入院中に、要くんと匠くんは会いに来てくれた。

医師のOKが出て、すぐにお母さんのお腹から出てきてしまった私は小さめで、お母さん曰くクチュッ!としていたらしいが(何だろ?この表現……)

「ちっちゃ~い!可愛いっ!!」

二人とも、このセリフを連発していたそうだ。

生まれてすぐの私を見て

「ヤダ~!おさるさんみたいっ!」

そう言ったらしいお姉ちゃんとは、大違いだ!……二~三日経って、私の顔が落ち着いたせいもあるのだろうが……

要くんと匠くんは、ハンドソープできれいに手を洗い、私のまあるい頬をツンツンしたり、なでなでしてくれた。

私が緩く握っていた手に、匠くんは、そっと自分の人差し指を入れた。

すると、私はキュッ!と匠くんの人差し指を握ったそうだ。その予想外の力強さに、匠くんは少しびっくりした。

「あの時、やっぱり美羽を守るのは俺の役目だと思った」

匠くんは私の頭を撫でながら、そう話してくれた。

出産の為お母さんが入院したら、お祖母ちゃんがお手伝いをする為に、一ヶ月ほど泊まりに来てくれた。

「要と匠は、大丈夫!」ともママは、そう言っていたけど……

可愛くて礼儀正しい二人の事を、うちのお祖母ちゃんも大好きになった。

ちょっと強引な感じで、要くんと匠くんを夕食に誘い出し、結局、以前のようにうちで過ごすようにもっていった。

ともママは、すごく恐縮していた。

だから…という訳ではないだろうけど。要くんと匠くんは、私のお世話の手伝いをよくしてくれた。

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