【完】好きなんだからしょうがないだろ?
「それは、アンタがそうだからか?」
「……っ」
「聞いてもいいか?理由を」
掠れた声に、そう言い当てられて迷った末にあたしは口を開いた。
「すごく、太ってたんです……っ、あたし」
そう切り出すと、轟先輩の訝しげな目線を見れずに下を向いた。
変わりたいって、諦めたくないって。
逃げ出したい日々からも、甘やかした自分にも、負けたくないって。
「それで、玲央が」
「玲央?」