【完】好きなんだからしょうがないだろ?
れっ、玲央のバカっ……!
そんな口きいたら間違いなく轟先輩に病院送りにされるに決まってる……。
「舐められたもんだな。なあ、三葉?」
「轟、先輩……?」
グイッーーと、背後から轟先輩の腕がまわる。
それは玲央にではなくてあたしにだった。
「き、キャッ……!」
後ろからまわされた轟先輩の右腕は、ゆっくりと、あたしの腰を抱き締める。
驚いて、飛び付くように身体をねじって見上げた先には、不敵に微笑する帝王……。
「三葉は可愛い女だ。そう思う俺は、物好きでも構わないが。傷つけるだけの男には渡さない」