妄想オフィス・ラブ ~キスから始まるエトセトラ~
一気に高鳴る心臓に思わず声もどもる。
そんな私の挙動不審など興味がないかのように、手の重なるマウスを操作して図面を覗きこんでゆく。
背中にあった高宮の気配をより近くに感じれば、覗き込むその顔が私の真横に。
ひっひぇ、
「ちょ、高宮ってば。何?近いって!」
ドキドキなりやまない心臓が痛い。
「いいんじゃね?ありがとこれでいいわ。明日印刷かけといてくれないか?A2とA32枚ずつ。」
しれっと話す高宮の顔は…余裕綽々で。
こんな近い距離にドキドキしてるのは私だけかい。
くそう。
「ふっ。顔真っ赤」
にやりと笑うその顔に更に加速する鼓動に耐えられず、重なる右手を抜こうとグッと力を入れると…あれ?
グッ…グッ…グッ…抜けない。
「ねぇ。ちょっと高宮?何?どうしたの?からかわないで」
指摘されなくても分かる自分の顔の火照りに、あわてふためいてじわりと滲む目尻。
懇願するように顔の横にある高宮の睨み見上げると、
「おまっ…反則だろその顔」
へっ?
っと思った瞬間に唇に重なる温もり。
「…ん…………」