妄想オフィス・ラブ ~キスから始まるエトセトラ~
ほほぅ。
ここまで効果があったとは。
ふはははは。
してやったりだ。


「クスクスクス。課長、可愛い。ちょっとキュンキュンしたかも。クスクスクス」


ちょっと調子に乗った。
やられっぱなしで、してやりたかっただけなのだ。
初めて見る課長の動揺に本当にキュンとき たんだ。


ピタリと止まったまま、少し低い声で三嶋課長が呟く。


「タマ……処女のくせに煽るのが上手いな?悪いが、優しく出来そうになくなった。直ぐに帰るぞ。家までに覚悟を決めろよ」


さっきまでの甘くてトローンとした空気が一新されて、ピリピリと危険な緊張感が漂ってきた。


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