〜後悔〜壮絶なDV体験ーDVの心理〜逃げなきゃだめだよ!


関西から越してきた優美の友人、鉄矢(てつや)は心優しく物静かで忍耐強い穏やかな性格の友人だった。



職場で知り合い仲良くなってまだ六年だが優美は鉄矢の前だけは心から笑顔になれる。


鉄也『ほんまに‥突然 連絡繋がらんくなって‥めっちゃ心配したんやで‥!』




優美『ごめん‥‥‥友達と連絡とったら彼から暴力振るわれるから‥‥‥それに彼に心配かけたくなかった。怖くて誰にも連絡できなかった‥。』




優美が一番に心を置ける友人の鉄矢には何でも話せた。



優美は包み隠さず全てを鉄矢に打ち明けた。


鉄矢はあまりの衝撃にしばらく失語した。



鉄矢『‥‥‥‥‥マジか‥‥‥‥‥‥。





‥‥‥‥もう‥そんなおかしな人に関わらんほうがええよ‥

相手にするだけ時間の無駄やで。

周りにそんなことするヤツなんか居ひんからわからんけど‥

信じられへんわ‥。

最悪過ぎて‥信じられへん‥笑えてくるわ‥。笑

嘘やろ‥

もう‥ほんまに絶対に‥!関わらんほうがええよ。

優ちゃん、眼力やで‥眼力!笑

一緒に眼力、鍛えようや。笑

食欲無いん‥?ご飯も食べれないってよっぽどやで‥ずっと何も食べてないん‥。』




優美『うん‥何も食べれない‥水分でなら摂ることはできるから、まだ生きている。』



鉄矢『生きているて!?笑
マジか‥体重めっちゃ落ちてしまったんじゃない‥?』


優美『10キロ以上減っちゃって‥‥37キロしかなくなってしまった‥ヤツれるのだけは嫌だけど‥何も食べれる状況じゃない‥‥‥。

眼力‥鍛えなきゃね‥‥。』





鉄矢『そうや、眼力‥やで!家族には相談したん‥?』



優美『母には前に一度だけ‥。母からは即答で一刻も早く別れなさいって言われた。

でも彼が私の家族に会わせてほしいって‥

私の家族は、どちらか一方に味方をすることは無いから説明して私に非は無いのかも相談した。

その上で、それでも‥どんな理由があれ暴力をふるう人と会う気も無い。話をす事など何も無いしそんなおかしな人間、相手にしたく無いって言われた。

そんな人間と別れなかった優美が悪いって。

当然なんだけどね‥。


厳しいかもしれないけど誤解しないで‥相手の味方をしている訳じゃない。可愛いから優美を叱るんだよ‥って言われる。

私はそう育ってきたから。


脅されてるとか‥今の現状はとても家族には言えない‥心配かけたくない‥。』




鉄矢『そっか‥。家族には言っといたほうがええよ‥もし、ほんまに何かあったら‥。』


優美『自宅に押しかけてくるとしたら、そんな事で逮捕されるリスク以上の重い犯罪を覚悟で来る。

直接接触するだけで彼は即逮捕される。


‥‥おそらく現時点で そこまでしない。

自宅に押しかけてくることはまずないとおもう。

彼は弁が立ち人に媚をうるのが上手だから友人や知人を騙して間接的に嫌がらせをしてくるとおもう。

彼は‥恨みでそこまでする性格だから。』




鉄矢『引くわぁ‥気持ち悪いなぁ‥

ほんま‥無いわぁ‥

あんまおかしな事してきたら言いに行こうかと思ったけど、現時点で優ちゃん側が関与すれば後あと優ちゃんが不利になるし絶対に下手なことせんほうがええと思う。

しんどいかもしれんけど真面に相手にしたらあかんで。


あとは何かあれば弁護士や、警察に相談したほうがええよ。』



優美『もちろんだよ。』






優美『生活も拘束され仕事も人間関係も拘束され、友人と連絡をとることも会うことも禁止された。
私の仕事関係での付き合いも、一切を禁止して

仕事のセミナーや勉強会にまで口だしした。

俺にわざわざ言わせなくても、一切のアルバイトもするな。全て辞めろって。


気に入らなければ脅して呼び出し彼の店に監禁して何時間も暴れて暴行するといった異常さだった‥。

私の職場の鍵も奪われた

車も暴れて壊された。


毎日僅かの時間でもいい顔がみたい、一緒に食事したい。その会いたい僅かの時間、顔をみるだけで不安になり暴力をふるってしまう。

どんなに好きでも理解不能できない‥。

それが彼の言う溺愛らいしい。
怖い‥気持ち悪い‥。』




鉄矢『‥‥‥うわ‥‥‥エグいわ‥えらいこっちゃ‥

マジで‥‥‥‥‥‥‥逃げなあかんわ‥‥‥。

優ちゃん、‥‥眼力‥‥‥眼力やで‥‥。』





言葉に出さなくても理解し合えるのは鉄矢だけだった。



気が合い、話も合いフィーリングも笑いのツボやツボの浅さも同じで、一番気が合う友人だった。


明るく前向きで福のある人相と雰囲気を醸し出し、物腰も柔らかく穏やかな性格の鉄矢は人が良くお笑い芸人のように あたたかい発想と共に話が面白い。

人の心に癒しを与え、まず嫌う人は居無いほど人格者だと周りから言われていた。




心優しく平和主義の鉄矢は気遣い これまで いつもそっと優美を支えた。








身も心もすり減り痩せて別人のように生気の無い笑わなくなった優美をみて鉄矢はどんな言葉をかけて良いのか戸惑っていた。




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