ごめんね、キミが好きです。~あと0.5ミリ、届かない想い~
遠藤さんは、瞬くのも忘れたようにあたしのことを見つめている。
初めて、遠藤さんに本気で真正面から顔を見られている気がした。
数秒間、まるで時間の流れが止まってしまったように、あたしと彼女の間に沈黙が流れる。
そんな張りつめた空気を破るように、唐突に予鈴が鳴った。
「……」
予鈴に救われたような顔をして、なにも言わないまま遠藤さんはクルリと踵を返して教室へ向かって走り出した。
それを合図のように、この耳にようやく周囲のざわめきが届き始めて、やっと緊迫から解放されたあたしは大きく息を吐く。
意識してなかったけれど、実はすごく緊張していたみたい。気づけば心臓は痛いくらいドキドキだし、手汗はビッショリだ。
「み、翠ちゃん……」
隣で感極まった声を出した千恵美ちゃんが、『あっぱれ!』と叫び出さんばかりの表情で、あたしの腕をバシィッと勢いよく叩いた。
「んも、んも、翠ちゃんたらカッコ良すぎ! イヤン惚れるぅ!」
「……ぶっ、なにそれ!」
反射的に吹き出してしまったあたしは、ものすごく嬉しそうに笑っている千恵美ちゃんの腕を、同じようにバシッと叩き返した。
そして一緒に笑い声を上げながら、桜祭り会場のときの三津谷さんの言葉と、あのとき脳裏に甦った叶さんの記憶を思い出していた。
……ねえ、三津谷さん、叶さん。あたしね、ようやく気づくことができたよ。
初めて、遠藤さんに本気で真正面から顔を見られている気がした。
数秒間、まるで時間の流れが止まってしまったように、あたしと彼女の間に沈黙が流れる。
そんな張りつめた空気を破るように、唐突に予鈴が鳴った。
「……」
予鈴に救われたような顔をして、なにも言わないまま遠藤さんはクルリと踵を返して教室へ向かって走り出した。
それを合図のように、この耳にようやく周囲のざわめきが届き始めて、やっと緊迫から解放されたあたしは大きく息を吐く。
意識してなかったけれど、実はすごく緊張していたみたい。気づけば心臓は痛いくらいドキドキだし、手汗はビッショリだ。
「み、翠ちゃん……」
隣で感極まった声を出した千恵美ちゃんが、『あっぱれ!』と叫び出さんばかりの表情で、あたしの腕をバシィッと勢いよく叩いた。
「んも、んも、翠ちゃんたらカッコ良すぎ! イヤン惚れるぅ!」
「……ぶっ、なにそれ!」
反射的に吹き出してしまったあたしは、ものすごく嬉しそうに笑っている千恵美ちゃんの腕を、同じようにバシッと叩き返した。
そして一緒に笑い声を上げながら、桜祭り会場のときの三津谷さんの言葉と、あのとき脳裏に甦った叶さんの記憶を思い出していた。
……ねえ、三津谷さん、叶さん。あたしね、ようやく気づくことができたよ。