復讐アプリ
再び、暗闇の路地裏で、ゴンという鈍い音が聞こえた。




私は震える両手に強い衝撃を感じながら、頭から血を流している神埼祥子を見ていた。




私には、神埼祥子が普通の高校生に見えた。




ちょっと生意気そうで、ギャルっぽい女だけれど、
彼女がどうして、呪い姫に憎まれているのかを私は知らない。




それなのに、私にはこの女を殺すしか選択肢がない。




この女を殺さなくちゃ、私の呪いは解けないから。




神埼祥子が死ぬまで、私は何度でも、金属バッドで彼女を殴らなくちゃ……。




私はそんな思いにかられて、再び金属バッドを振り上げた。
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