靴ひも

「今日から高校かぁ~」

私は大きめのブレザーに身をつつみ、言葉を出した。

玄関にある姿見で自分の姿を確認する。


手のでない長い袖...
中学生を思わせる長いスカート...
そして不細工な私...

「ハァ~」

と大きめのため息をつくと同時に、親は私に更なる追い討ちの言葉呟いた。


「お前には似合わんゎ」

正直、ショックだった。
ここはお世辞でもなんでも似合ってるって行ってくれればいいものを!!!


学校生活に対しての不安が私を取り巻く中、私は自分自身にも不安を抱いて入学式を迎えた。



普通科と福祉科とで別れているこの学校で私は普通科を選んだ。
他の同中の子はほとんどが福祉科...
それでもまぁなんとかなるだろうと私は1人普通科をえらんだのだった。


家を出て、車を走らせ40分程で高校についた。


体育館に足を踏み込むと周りは人、人、人・・・

しかも知らない人ばかりの集まる異空間だった。


「うわぁ...ってそれより杏衣、優羽、夢藍わどこにおるん!?」


私は人だかりの中を必死に目を凝らして捜す。
すると一際背の高い夢藍の姿が見え、私はそこに合流した。



「やっときたぁ~、朔來!!!」


「ごめん、ごめん」
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