靴ひも

私は手を合わせて謝り、今まで気になっていた事を質問した。


「あのさ…スカートバカ長いんだけど...折っていいんかな??」

「当たり前じゃん!!!あんな長いのキモいて!」

「あはっ...そっかぁ」

そこはさすが福祉科と言いますか...
気持ちのいい事をズバッと言われた私はスカートを短くした。


そうこうして居るうちに体育館に先生の声が響き渡り、生徒はそれぞれ用意された椅子に腰掛けた。


私の隣りは周りにいる生徒の中でも群を抜いて背の高い男子だった。

180は軽くあるのか、隣りに立つと私は更に小さくなる…
そんな自分に惨めさを感じながら、私は入学式を終えていった。


「はぁ~、疲れたりぃ」

私は入学式を終えると大きく伸びをした。
伸びをした所で相変わらずブレザーからは手が出る事はない。
いわゆる私はチビなのである。

「…おチビぃ~!!」


入学式を終え、私が車に乗ろうとした所に声がかかった。

し・か・も...
禁断な言葉が...

私はバッと後ろを振り返えり、声を発した人物を捜した。

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