男の秘密　－繋がる未来－
朝起きると、昨日の熱は下がっていた。

夜中に目が覚めた時は、忍が傍に居てくれたが、今は一人だった事を寂しく思いながら、リビングに向う。

「よう！調子はどうだ？」

「！？」

あまりの驚きに声が出なかったが、飛び上がってしまう。

「地味に傷つくなぁ」

言葉とは裏腹に豪快に笑う木戸が、ソファーにドカリと腰掛けてこちらを見ている。

「ど、どうして木戸さんが・・！？」

驚いたのも束の間、自分の服装を思い出し慌ててリビングを後にした。

昨日は、忍に部屋まで連れて行ってもらった後、そのまま眠ったが、寝汗をかいたからだろう、いつの間にかパジャマに着替えていた。

パジャマ姿を見られてしまい、死ぬほど恥ずかしくなった優は、着替えが終わっても中々部屋から出る事が出来なかった。
< 122 / 178 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop