男の秘密 -繋がる未来-
『羽奈と過ごすのも楽しいし、気を使わないけど、やはり何処か違う気がする。

忍さんも、家族とこんな風に過ごせたら・・・』

「・・・う、優?」

「え?」

忍の声にハッとして顔を上げると、心配そうな顔があった。

「名前呼んでも返事が無いから・・・。具合悪いのか?」

「え・・ううん。ちょっと考え事。ごめんなさい、気を使わせて」

『ダメだわ。折角忍さんとゆっくり出来るのに、考え事をしていては』

「無理してないか?」

「えぇ。そんな事は無いわ。」

取り繕っているようで居た堪れなくなり、食器を片付ける為に立ち上がった。



一日ゆっくりしたお陰で、体調も戻った筈だが、ゆっくりし過ぎて逆に疲れた気分になってしまった。

『贅沢な事よね』

食器を片付けた後は、何時ものように、まったりとした時間を過ごした後、言い出しにくかったが、一緒に寝たいとお願いした。

忍も一緒に寝たかった。などと嬉しい言葉が返ってきて、二人で抱きしめあいながら眠った。
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