男の秘密 －繋がる未来－

「ありがとう。」

羽奈に聞いてもらえて、肩の荷が下りてホッとした優は、その後何時ものように楽しく過ごす事が出来た。

忍には悪いが、朝まで飲み続けてから眠ったので、羽奈の家を出たのは夕方だったが、その間一度も連絡をしていなかった。

していないと言うより、失念していたと言う方が正しい。

忍からは、１度だけメールが届いていたが、気付いたのは羽奈の家を後にしてからだった。

「やだ、連絡を入れるの、すっかり忘れていたわ」

メールを見て驚いた優。

こんな事は初めてだった。

『怒ってるかしら・・・』

少し不安だったが、メールに返信すると、直ぐに電話がかかって来て、その声は何時も通りだった。