男の秘密 -繋がる未来-
「何飲む?ここは紅茶の種類が豊富だよ」

そう言ってメニュー表を渡してくれたので、開いてみると、言われた通り、紅茶の名前が沢山載っていた。

ストレートからフレーバーにブレンドと沢山の種類があった。

「じゃぁオレンジペコーでお願いします」

注文を聞いた店員が帰っていくと、柏木はワクワクした目でこちらを見た。

「どう?いいのが撮れた?  いや、聞くまでも無いか」

待ちきれないと言う様に話し出す柏木さんは、子供の様にはしゃいでいる。

「いえ、あの、柏木さんが期待するような出来じゃないです!」

カメラマンとして名を馳(は)せている柏木に期待をされると、居た堪(たま)れない気持ちになる。

「だって、俺じゃ絶対撮れない写真の数々だよ。期待しちゃうよ」

「そんな事言われたら、お見せで来ません!」

ゆったりとしたジャズが流れる店内に、優の声は良く通り、他の客がこちらを興味心身で見ている。

「すみません。大きな声を出してしまって」

「いやいや俺が悪かった。取り敢えず見せてくれる?」

そう言うので、タブレットを取り出し写真を表示させる。
< 53 / 178 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop